地滑り的勝利でハリス氏引き離す
5日に行われた米大統領選挙は、共和党候補のトランプ前大統領(78)が民主党候補のハリス副大統領(60)を振り切り、6日午前2時半すぎに地滑り的勝利を収め、最終集計を待たずに当選が決まった。
大統領選挙は、開票が始まると民主党のハリス氏が西部コロラド州や東部ニューヨーク州などで勝利を確実にして6日午前1時過ぎには194人の選挙人を獲得した一方、共和党のトランプ氏が南部テキサス州などを制して266人の選挙人を獲得した。両者とも事前に優勢が伝えられていた州で着実に選挙人を積み上げ、選挙結果を左右する「スイングステート」と呼ばれる激戦州のうち、ジョージア州とノースカロライナ州を制するなど、選挙戦を有利に進めていた。午前2時過ぎにFOXニュースがトランプ氏当選確実を発表した。獲得した選挙人は277人で過半数を超えたと報じた。選挙当日まで大接戦となり、世界が注視するなかでの選挙となった。
ニューヨーク市マンハッタンのロックフェラーセンター前には、大型スクリーンが特設された速報会場が設けられ、大勢の市民が速報画面に見入っていた。
トランプ氏はフロリダで勝利宣言を行い、「政治的な勝利だ。45代目の大統領が47代目の大統領になった。これからがアメリカの黄金時代だ、これからアメリカを偉大な国にしていこう」と語った。ニューヨーク州、ワシントンDCでは民主党のハリス氏が勝利したもののジョージア州、ノースカロライナ州など共和党のトランプが勝利。南部もほとんどの州でトランプ勝利という結果となった。
ニューヨーク・タイムズ紙電子版は午後11時直前、「ブルーウォール」を突き崩し、2016年の成功を再現することで、トランプ氏が2期目の当選を「ほぼ確実」にしたと予測。全国的な得票数でも勝利を収めるのはジョージ・W・ブッシュ氏が民主党のジョン・ケリー氏との再選争いに勝利した2004年以来、共和党員が達成していないことであると報じた。
(写真上)共和党の赤と民主党の青にライトアップされたロックフェラーセンター(5日午後11時30分、写真・三浦良一)