千葉さん空手道場で和菓子作りを指導

 日本とニューヨークで活動する料理研究家の千葉真知子さんが7月10日、ニューヨークの本間空手道場(本間雅彦会長)で和菓子の指導を行った。当日は、生徒9人がお干菓子、練り切りを体験した。

 千葉さんは、国内外の学校では和菓子の解説やデモンストレーションをしたことはあるが、空手道場での指導は初めて。空手道場といっても空手を指導するわけではなく、日本文化と食文化の両方を紹介するとあって、指導を受ける子供たちも興味津々。道場の和のテイストがする空間で、空手を学ぶ子供たちが大きなテーブルと椅子を運び入れ、テーブルを拭くとすぐに水やおしぼりを用意、和菓子ワークショップの場はあっという間にできあがった。

 子供たちはテーブルの前に立ち並び、大きな声で「おはようございます」と挨拶。道場で学ぶ子供たちは全員米国で育ったアメリカ人だが、日本の伝統文化である空手道を学びながら、礼儀作法も正しい言葉使いも習得しているようだ。 

 今回、空手道場の子供たちに和菓子の指導をするきっかけとなったのは、長野県松本にあるリーダー養成の学校として有名な才教学園の紹介。千葉さんが、日本の学校として初めてSTEM教育(Science, Technology ,Engineering、Art、Math)を導入している同校をサポートしてきた関係から、この空手道場での和菓子の指導の提案を受けたという。

 千葉さんは「すべての面で生徒たちの礼儀作法がとても行き届いていて、和菓子を作るときの相手に対する思いやりなどにもあらわれ、生徒たちは、和菓子の材料を手にしたときに他の人の材料にもちゃんと気配りをしてくれたのには驚きました。また同時に皆アイデアに富み、お干菓子と練りきりのそれぞれ違う材料をミックスした新しい作品まで作り出してくれるなど、それまでの私の指導経験でも初めての一味違う和菓子の完成品に、この生徒たちから本当に多くのことを経験させていただいた想いでした」と話していた。