地下鉄で犯罪が急増

NY総領事館
在留邦人に注意呼びかける

 ニューヨーク日本総領事館は15日、地下鉄内における犯罪の増加について在留邦人に注意喚起のメールを発出した。ニューヨーク市警察(NYPD)の発表によれば、今年1月1日以降の地下鉄内の犯罪発生件数は対前年同期比で13・2%の増加、また報道によれば、今年に入ってからの発砲事件による被害者は8人(前年同期1人)の大幅増加、さらに地下鉄への銃の持ち込みによる逮捕数も17件(前年同期8件)で約2倍に増えている。

 これに対し、ホウクルNY州知事は、地下鉄犯罪への懸念から治安強化のため州兵及び州警察官の配備、MTAによる車両・車掌ブースへの防犯カメラの設置を発表、またNY市は地下鉄における警察官の増員及び勤務時間延長、手荷物検査の強化を発表している。このような状況の中、14日午後4時45分頃、ブルックリン区内をマンハッタンに向け走行中の地下鉄Aラインの車内において、男性客同士が口論となり、ホイト・シェルマーホルン駅付近で一方がけん銃を発砲し、撃たれた被害者が重体となる事件が発生したことも報告している。

 同館では「日頃から防犯対策に留意し犯罪に巻き込まれないよう、不審な人物やトラブルが起きそうな雰囲気を感じたときには別の車両に素早く移動するなど、十分御注意するように」と呼びかけている。

 同館ホームページには地下鉄利用時に役立つ情報を掲載している。また、昨年5月の領事メール「地下鉄における安全対策」( 【注意喚起】地下鉄における安全対策https://www.ny.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/News_2023-05-02.html)に地下鉄内での注意事項がまとめられており、駅構内を移動する際やホームに立つときは、イヤホンを外す、人の少ない車両を避ける、電車を待つ間、ホームの壁などを背にして立つ、リュックサックは前に持つ、車内では絶対に寝ない、不審者を見つけたら素早く場所を移動するなど具体的な対策を挙げている。