助け合って116年

NY日系人会晩さん会で表彰

北米三菱商事とフルモトさん

 ニューヨーク日系人会(JAA)は、第116回年次晩餐会を8日夜ハーバードクラブで開催し190人が参加した。ゲリー・モリワキJAA名誉会長が開会の挨拶をし、佐藤貢司JAA会長が歓迎のスピーチを行なった。続いてニューヨーク総領事の森美樹夫大使が祝辞のなかで、JAAの弛まない日系社会への貢献について感謝の言葉を述べた。

表彰される北米三菱商事の河手社長(中央)

 食事の後、佐藤会長とスーザン大沼名誉会長から日系社会へ貢献した企業・団体、個人に贈られるリーダーシップアワードが授与された。今年は北米三菱商事会社に企業地域社会リーダーシップアワードが贈られた。同社は、JAAを通じて長年地域社会に日米関係を強化する慈善活動に貢献してきた。特に、2020年12月に設立されたニューヨーク日本史デジタル博物館に対して継続的に支援している。同社の河手哲雄社長は、スピーチのなかでニューヨーク日本史デジタル博物館の重要性を強調し、日系の歴史で記録に残した方がよいと思える資料や写真が出てきたら日系人会にすぐに連絡して欲しいと呼びかけた。

 個人コミュニティリーダーシップアワードはタケシ・タック・フルモトさんに贈られた。

表彰されるフルモトさん(中央)

 同氏は第二次世界大戦の日系アメリカ人強制収容所の生存者であり、ベトナム戦争退役軍人。米国における日本人と日系アメリカ人の市民的自由と歴史を守るために人権活動を行い、戦時日系人強制収容の違憲判断を導いたフレッド・T・コレマツ氏を讃える自由と憲法の日のニュージャージー州における制定に尽力した。フルモト氏は、「これからも日米友好親善のために社会貢献していきたい」と喜びを語った。

 授与式の後、晩餐会の会長を務めるロバート柳澤医師が閉会の挨拶、最後に野田美知代事務局長が、JAAの未来を背負っていく次世代の若きプロフェッショナルたちを紹介した。