ニューヨーク在住の日本人指揮者、伊藤玲阿奈氏(44)が7月20日、ウクライナ国連代表部のセルゲイ・キスリツァ特命全権大使から長崎市民へ向けた公式平和メッセージを受け取った=写真=。伊藤氏はこの親書を日本へ持って、8月6日に長崎原爆資料館で2018年にノーベル平和賞候補にもなった「高校生平和大使」に手渡す。
再来年に控える戦後80年・国連80周年を盛り上げていくための運動のひとつとして伊藤氏が行っているもので、ほかにも国連経済社会理事会の議長からSDGsの公式メッセージを、日本の石兼国連大使からも公式メッセージを受け取り、長崎市長などに渡して、対話や音楽を通じて市民と国際的な観点から平和とSDGsへの理解を深めてもらう活動を行う。
伊藤さんは、高校時代を長崎で過ごし、国連で働くことを夢見てワシントンDCに留学した経歴を持つことからこの企画の発起人として代表部との交渉に自ら当たった。「世界中の人が生活するNYで何十年も生活していると、とても平和で、かつSDGsの実践も盛んな自分の母国を本当に誇りに感じます。国際的な感覚から平和とSDGsを学び直すこのイベントを通じて、愛する母国のために尽くしたいと願っております」と話している。