大使公邸で在外公館長表彰伝達式
古本不動産代表取締役会長の古本武司さん(77)がニューヨーク総領事の山野内勘二大使から18日夕、大使公邸で在外公館長表彰を受けた。古本氏は、第二次世界大戦中に日系人の強制収容所で生まれ、少年時代を父親の故郷である広島市で過ごし、ベトナム戦争時には米軍兵として出兵した経歴を持つ。退役後、同氏はニュージャージー州フォートリー地区において不動産会社を立ち上げ、以後日系二世の地元の名士として日系人の地位向上のためさまざまな活動を続けている。ニューヨーク広島会会長として、また人権活動家としての各種活動を通じ、ニューヨーク州及びニュージャージー州における日系人社会の地位向上及び日米相互理解の促進、友好親善に寄与したことが功績。
表彰式で、古本さんは「今日、この場に両親がいたら、タケシ、お前ようやったなと広島弁で褒めてもらえると思う。父は移民で来米し農業を営んだ。人種差別を乗り越え今日がある。これからも続けて日米の橋渡し、日本歴史博物館にも協力していきたい。オバマ大統領が訪日して広島を訪れたとき、私は広島市内の小学校で平和について講演を頼まれ、児童が発言した『平和というのは大人が考えるほど難しいものではない。隣の友人と仲良くすることが平和だ』と語った言葉が印象的だった。これからもニューヨークから平和の大切さを伝えていきたい」と挨拶した。
(写真)山野内大使(左)から表彰される古本さん。右は妻のキャロルさん