営業再開後の美容室はここが変わる

自宅でサッと髪のお手入れ 最終回
サロン・オアシス HANA

 NJのヘアーサロン、理髪店はついに6月22日から営業再開の許可がおりました。各店舗は、コロナ感染症後のお店の衛生管理上の必要事項を注意しながらの営業再開となります。お客様の髪の毛を扱う上で、当然6フィートの社会的距離は保てないので、マスク、グローブ、フェイスシールドなどのPPEを装備して働かなければいけません。人数制限も通常の50%減らさないといけないので、椅子をひとつ飛ばしで使う、もしくは透明のパーティションを間に吊るす、距離が保てないシャンプー台の間にも透明なパーティションを吊るすなどの工夫がなされます。

 スタッフ1人にお客様が1人、終わったら次のお客様が来るまで30分の換気と消毒作業実施。待合に人を待たせられないので(人数制限のため)家族全員で一緒に来る事も難しくなります。雑誌や飲み物も提供しない、会計時も透明なパーティション越しでの対応。 予約なしのウォークインなどもできません…、などなど。お客様にもご来店前の体調チェック、マスク着用の義務化、来店時の手の消毒などが求められます。基本的には予約者1人のみの入店(付き添いが必要な場合は家族1人まで入店可能)などなど、もう、ほんの3か月前とは全く違う空間に飛び込むようです。

 しかし、それも今はこの見えないウイルスから全ての大切な人を守るのにとても大切で必要なルール。恐ろしく素っ気なく感じるかもしれませんが、最高に温かい思いやりがあるからこその行動だと理解して頂ければとても有り難いです。心配や不安もまだまだありますが、徹底的に予防して少しでも感染の心配が少なくなるようにお客様とスタッフ一同、思いやりを持って努めていきたいと思います。そこで、これから待ちに待った美容室へ行く時の注意点を少しお話しさせていただきます。

 まず必ず電話で事前に予約をして下さい。ウォークインはできません。予約の際は日程や時間などの第1希望、その日時がダメなら第2、第3と余裕を持って計画しましょう。今までのように、思い立ったら「今日これからすぐに」とか「近くに来たから寄ってみよう」…というわけにはいきません。というのも、その日に取れる予約の人数も時間も限られてくるからです。各スタイリストがお客様一人一人にかかる時間と、前後の店内の換気や消毒作業などに余分な時間を割かなければいけないからです。ご来店時の急なメニューの付け足しも場合によっては難しくなってきますので、予約時にスタイリストとよく相談して決めて下さい。

 予約時間も余裕を持って遅れないように努めて下さい。 次に来るお客様の時間や消毒作業に影響が出てきます。それに、室内にいる人数がなるべく長い時間重ならないように計算して予約をお取りすることにもなりますので、来店の遅れによって外に人を待たせる事になったり店内の人数が密になってしまったりする事を避ける為にも時間通りの来店をお願いします。

 次にマスク。ご来店からお帰りになられるまでの間は付けたままになります。髪の毛を切るとマスクに細かい毛がたくさん刺さります。シャンプー時も耳のところが濡れてしまいます。その上カラーやパーマをすると薬品や染料が染み込んで衛生上使えなくなりますので、ご来店の際は使い捨てのマスク、もしくは使用後に捨てても構わないマスクをご使用ください。飲み物など、店内での提供はできませんので必要な場合はご自分で水筒などでお持ち下さい、手荷物などもお預かりできませんので、ご自分で管理できるようになるべく少なくかさばらないように準備して下さい。

  色々と変化がありますが、怖がらずに安心してご来店していただけるように、全ての店舗で試行錯誤しながら精一杯の努力をしていると思います。人生で体験した事もないロックダウンを経験し、まわりの人々の温かさや家族・友人の大切さ、毎日の食事、健康でいられる事への感謝、今までの普通の生活がどれほど幸せだったのか、他人への思いやりを持つ事の重要さを再確認する良い機会だったと思っています。感染症や病気、ウイルスに対する知識、予防法などもかなり勉強になったと思っています。

 マスクをつけない習慣のあるアメリカでは、その意識がガラリと変わりました。私たち日本人が日本では花粉症の時期や日常的に乾燥や風邪の予防に使い続けているマスク。こちらに来て「マスクつけたいのにつけられない」「変な病気を持ってると気持ち悪がられる」という以前の感覚が変わって、「周りにうつさないように気を遣ってますよ」「あなたを思っていますよ」と堂々とつけられるようになるのも良い事だと感じています。自分だけでなく人を思いやってつけるマスクの存在、その精神をここアメリカや世界中で共有できる事を、実は嬉しく思っています。1日も早くこのウイルスが収束して元の平和な世界に、美容室も癒しの空間に戻っていくことを切に願っています。

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