犯人を捜す糸口をつかむステファニー(ライブリー)
Photo : Paramount Pictures
殺された家族の仇をうつために犯人を追うリベンジもの。ストーリー的にはよくある話だが製作は007ボンド・シリーズを手掛けるバーバラ・ブロッコリとマイケル・ウィルソンのヒットコンビ。主演は「The Shallows」(ロスト・バケーション、2016年)でサメとのサバイバル劇を見事に演じたブレイク・ライブリー。監督はHuluの人気ドラマ「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」の監督を担当したリード・モラーノ、という期待の布陣。
ステファニー(ライブリー)はオックスフォード大学に通うトップクラスの学生。両親と弟妹とともに幸せな家庭に育ち、いつも笑いが絶えない仲良しファミリーだ。
しかし、航空機墜落事故でステファニーは一遍に家族全員を失った。自分も一緒に乗るはずだっただけに一人生き残った現実が受け入れられず生活は急激に堕ちていく。
悲しみを追い払うようにドラッグにおぼれ、売春婦としていくばくかの金を稼ぐ生活にどっぷり浸かっていたある日、ジャーナリストから3年前の航空機墜落は事故ではなかったと聞かされる。
この日からステファニーは家族を死に追いやった見えない敵を探し求める復讐の鬼となる。ジャーナリストの情報から糸口をつかみ、ロンドン、スコットランド、マルセイユ、タンジアとめぐり、元CIAが絡む陰謀の淵に近づいていく。
目的を果たす過程で元MI6(ジュード・ロウ)に殺人プロの訓練を受けるくだりがあり、作品製作者の構想として007女性版のシリーズのスタートをにおわせる。
ただシャーリーズ・セロン主演の「アトミック・ブロンド」のようなセクシーかつ無敵の殺し屋というわけではなく、ライブリー扮するステファニーは殴られ、蹴られでのたうち回り、見ている方ははらはらする。美形でクールなライブリーには似つかわしくないかなり無様なバトルぶりだが、その素人っぽいところが逆に受ける可能性もありで次作に期待したい。1時間49分。PG。(明)
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■上映館■
Regal E-Walk Stadium 13 & RPX
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