想田監督の新作「精神0」

MoMAで2月に招待上映

 想田和弘監督の新作ドキュメンタリー映画「精神0」(英語題名:Zero, 2020年、観察映画第9弾、128分、日本/米国)が、ニューヨーク近代美術館(MoMA)の第19回ドキュメンタリー・フォートナイト映画祭へ正式招待されることが決まった。今年のラインナップの「センターピース(目玉作品)」としてプレミア上映される。
「精神0」の主人公は、2008年に発表した「精神」(観察映画第2弾)の主人公でもある精神科医の山本昌知医師夫妻。
 1960年代、精神科病院の鍵を外す運動の先頭に立った、山本昌知医師。精神科診療所「こらーる岡山」を拠点に、患者本位の医療を実践する「赤ひげ先生」の姿は、映画「精神」で描かれた。その山本も、82歳。ついに医療の現場から引退することになった。長年山本を命綱のように頼りにしてきた患者たちに、動揺が広がる。一方、山本の仕事を陰で支えてきた妻の芳子は、重い認知症を患い介護を必要としていた。まだ肌寒さが残る春、二人の新たな生活が始まる。
 上映は2月14日(金)午後7時から(想田と柏木による質疑応答付き)と、2月18日火)午後4時から。